丸ごと蒸かすと薄い皮が割れて、白くほっこりとした顔を覗かせるジャガイモ。春先に収穫される小粒でみずみずしい新ジャガと違い、この時期に収穫されるものはデンプン質をよく蓄えたホクホクとした食感が特徴です。収穫の最盛期は9月中旬。今、まさに畑から掘り出されているところですね。
広く流通しているのは2種類。デンプンを多く含み、ポテトサラダやフライドポテト、コロッケなどに適した「男爵イモ」と、ずんぐり長身で煮くずれしにくいメークインです。
でも最近は種類も豊富になり、品種ごとの味や食感の違いで料理をアレンジするのも楽しみのひとつ。
ちなみに、人気品種のインカの目ざめは、男爵イモよりデンプン含有が多く、ねっとりとした食感が特徴。中には麒麟麦酒株式会社が開発したジャガキッズパープルやジャガキッズレッドなど、新品種もあって、普段お目にかかれない希少種もあるようです。
北海道・厚真町で他品種のジャガイモを栽培する伊藤農場さんでは、今年、なんと58種類を作付け。今まさに収穫の真っ最中。
いろんなジャガイモを食べくらべてみるのも、楽しそうですよ!
気になる栄養は、抗酸化作用を発揮して細胞のガン化を防いだり、動脈硬化の進行を遅くして廊下を抑制するビタミンCが豊富。通常、ビタミンCは加熱に弱く調理すると失われがちだけど、ジャガイモのビタミンCはデンプンに覆われているので加熱しても失われにくいんです。また、可食部100g中1.3gの食物繊維を含むハイファイバー・フード。さらに、カロリーはご飯の半分ほど。おなかもちも良いから、ダイエッターにもおすすめの食材です。
ただし、ビタミンCは水溶性。お湯でゆでると有効成分が溶け出してしまうので、蒸し器で蒸かすか、電子レンジでの加熱を。肉じゃがなどの煮物は、汁気を少なめに、煮汁を残さず食べられるよう薄味に仕上げるのがポイントですね。
芽には毒性の「ソラニン」という物質が含まれているのでご注意を。暗い常温の場所に置いておくと、ジャガイモが土中と勘違いして芽吹きはじめてしまうので、保管は明るいキッチンの涼しいところがおすすめ。
大人のポテトサラダ~アンチョビにんにく風味~
ほくほくのジャガイモに、アンチョビのうまみにガーリックオイルの香りをプラス。
ビールやワインのおつまみに、パンに乗せてピンチョスにしてもおいしい!
[材料(4人分)]
ジャガイモ(男爵) 4~6個
EXヴァージンオリーブオイル 大さじ4~5
ニンニク 1片
アンチョビ(フィレ) 4枚
濃口しょうゆ 大さじ1
米酢 適宜
コショウ 少々
パセリみじん切り 適宜
①ジャガイモを流水でよく洗い、泥などの汚れを落として蒸し器で蒸す。
※電子レンジにかけて柔らかくしてもOK
②フライパンにオリーブオイルとみじん切りにしたニンニクを入れて熱し、ニンニクがキツネ色になったらアンチョビフィレを加え、木べらなどでつぶしながら混ぜ、濃口しょうゆを加えて火を止める。
③ ジャガイモが柔らかくなったら、熱いうちにフキンに包み取り、皮を剥きボウルに入れてフォークなどで粗くつぶす。
④ そこに②のアンチョビしょうゆオイルを回しかけ、米酢とコショウを入れてよく混ぜる。
⑤粗熱が取れたら器に盛り、パセリみじん切りを振りかける。
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